漠然と『ネイリストになりたい』と考えているが、イマイチ何をすべきかわからない。
そんな方に向けた解説記事です。
- ネイリストに関する基礎情報
- ネイリストになるための主要ルート
- ネイリストのことがもっとわかる質問回答集
ネイリストになるうえでの王道ルートはネイルスクール経由、とはいえ必須資格のない職種だからこそ、いろいろな道があります。
重要なのはどのような将来を描き、そこから逆算して歩む道を設計すること。
これからネイリストを目指すために自分はどのようにしていくべきか、少しでも参考になれば幸いです。
ネイリストになるには?押さえておきたい基礎知識
これからネイリストを目指すという方に向けて、ネイリストになるための基礎的な内容を解説していきます。
- ネイリストに必要な資格
- ネイリストに必要な学歴
- ネイリストの仕事内容
- ネイリストの給料事情
ネイリストに必要な資格
「これがないとネイリストになれない」という必須資格はありませんが、ネイリストとして活躍していきたいのであれば、優先的に取得したい資格が2つあります。
- JNECネイリスト検定(3級~1級)
- JNAジェルネイル検定(初級~上級)
数少ないですが未経験OKで求人を出しているサロンもありますし、仮にサロン開業を目指す場合も必須資格というものは存在しません。
にも関わらず、これらの資格を取った方がいい理由は次のとおり。
- 多くのサロンが求人要項で設定している
- 能力給に反映される(資格手当含む)
- 取得過程での基礎技術・知識の習得
また、先々ネイリストとして活躍の場を広げるのであれば、JNA認定講師資格を取得するのがひとつの定石。
JNA認定講師資格試験を受けられる条件のひとつがネイリスト検定1級の取得なので、将来を見越すと早めに資格を取っておいた方が戦略として効率的です。
ネイル資格の種類
【関連記事】自宅ネイルサロンの必須資格
ネイリストに必要な学歴
ネイリストになるうえで必要な学歴はありません。
主要資格の受験条件が『義務教育の修了』なので、中学校を卒業さえしていればネイリストを目指すことができます。
学歴とは多少意味合いが異なりますが、サロンに就職する場合はネイルに関わる学習過程を見られることが多いです。
- どこのスクールを卒業したか
※専門学校含む - 総授業時間がどれだけのコースを卒業したか
もちろん基礎教養の尺度としてキレイな学歴の方が好まれますが、一般業種に比べるとその影響は少なく、仮に最終学歴が中卒だとしてもネイル学習の過程を整えることで進める道を増やすことができます。
ネイリストの仕事内容
ネイリストのメインの仕事はいわずもがなフロント業務。
- お客様への接客
- お客様へのネイル施術
そのほかにも
- 開店・閉店準備
- 消耗品の準備
- 道具の手入れ
- カルテ管理
- 集客業務のサポート
あたりも一般ネイリストの業務としてあたることが多いです。
また、マネージャークラスになると
- 売上管理
- スタッフ指導
- 経営面の業務
なども職務に含まれます。
サロンによっては、業務態度ややる気、将来性などを汲んで、早めからこれらの仕事を任せてもらえるところもあります。
活躍の場の拡張性、アッパーを考えると、上にいくほどネイル技術や接客スキルだけではなく、汎用的な仕事スキルが重要になってきます。
ネイリストの給料事情
一般的にネイリストの平均給与は、全体の平均と比べると低い傾向にあります。
- 正社員:平均年収308万円
- アルバイト・パート:平均時給1,006円
- 派遣社員:平均時給1,403円
出典:求人ボックス給料ナビ
上記は全国でならした平均額なので、実際はエリアによって相場が異なり、関東を中心とした都市部では基本的に給与水準が高くなります。
上記の出典元の求人ボックス給料ナビは興味深いデータが多く載っているので、見てみると面白いです。
また、サロンの店長クラスになると、年収換算でおおよそ100万円ほどアップします。
上記データにあてはまらない『ネイルサロン以外で働く』というケースも多くあります。
- 美容室の一角でネイルをする
- サロン開業
- 出張ネイリスト
- ネイル教室
- 講師業
- エデュケーター など
ネイリストを目指す!ケース別のルート選択
ネイリストになるために「コレをしなきゃ」という制約はありません。
とはいえ、基本的なルートは3パターン。
- ネイルスクール経由
- 通信講座経由
- 専門学校経由
これに『未経験からいきなり現場へ』をあわせた4パターンが8割?程度。
現在の状況や将来なりたいビジョンから逆算して進路を決めることで、気づいたら目標からブレていたというケースを防ぎやすくなります。
【王道】ネイルスクールで学ぶ
もっとも王道ルートなのはネイルスクール卒業後、サロンに就職するというルート。
実技練習を多く組み込むことができ、資格対策だけでなくサロンワークスキルを学べるスクールも多く、就職や開業のサポートを得ることもできます。
- 実技練習を多くできる
- 効率的な資格対策
- サロンワークスキルも学べる
- 就職・開業サポート
- ネイリスト仲間を得やすい
それなりの費用はかかりますが、効率を考えるとネイルスクールは抜群です。
スクール経由での進路を考えた場合、重要なのはスクール選び(コース選び)です。
スクール選びで8割決まる
- 対象資格はなにか?
- 総授業時間はどれくらいか?
- 認定講師はどれくらいいるか?
- サロンワークは学べるか?
- 就職・開業サポートはあるか?
将来のビジョンによって優先したい要素も異なりますが、スクール選びでチェックしたいポイントは多くあります。
ほか現実的な問題として
- 費用はどれくらいか?分割払いできるか?
- 交通アクセスはどうか?
- 土日・夜間は開講しているか?
- 授業の予約システムはどうなっているか?
など、個々人によって物理的な要素もあります。
詳しくはネイルスクールについての解説記事を読んでいただきたいのですが、将来のビジョンを描いたうえで行くべきスクールを選びたいところ。
もちろん『スクールでどれだけ努力できるか』というのも重要ですが、前提としてスクール選びで成否の8割ほどが決まると思って、スクール選びも励んでみましょう。
どうしても迷ってしまう場合、JNA認定校(本部認定校ならなお良い)で有名・規模の大きいスクールを選んだ方が失敗リスクは少ないです。
【時間が取れない人向け】通信講座で学ぶ
社会人の方や子育てしている主婦の方など、平日・日中にスクールに通う時間が取れない方がネイルを学ぶなら通信講座が一般的。
スクールのように卒業に対するステータスはほとんど得られませんが、資格取得に向けた検定対策がしっかりとしている講座はあります。
ほかにも副次的ですが、ステキな要素がある通信講座もあります。
- 可能な時間にスクーリングできる講座
- 就職サポートがある講座
- 開業サポートがある講座
通信講座経由で考えた場合、前述の通り卒業ステータスがあまり得られないので、しっかりと資格取得にフォーカスをあてることがより重要。
どの資格を対象にしているか、検定対策のクオリティはどうか、受講生の検定合格率はどうか、などを重要視して選択しましょう。
【高校生向け】専門学校で学ぶ
これから進路を決める高校生やフリーターの方であれば、ネイルの専門学校というのも本格的に学べて経験値を得ることができます。
体系的に知識を学べて、実践的に技術を高められるうえ、サロン求人の中には専門学校卒のみというものもあるので、専門学校のアドバンテージは小さくありません。
有象無象のネイルスクールに比べると、専門学校は数も限られるので比較検討もそこまで難しくありません。
【いきなり現場へ】未経験OKのサロンでアルバイト
- 最短で現場に出たい
- 学習する予算がない
そんな場合はいきなりサロンデビューするというのも手。
未経験OKで求人を出しているサロンもいくつかあるので、とりあえず現場に出てみることも可能。
いきなりネイル施術というのは基本的に無理ですが、お金をもらいながらサロンの実務を学んで、ゆくゆくはネイリストとしてデビューすることもできます。
一般的には未経験の場合、アルバイトから始まることがほとんど。
正社員募集しているところもありますが、その場合はアシスタントや受付業務ということが多いです。
しっかりとネイリストとして自立したいなら、働きながら資格取得を目指したり、研修制度のあるサロンを選びましょう。
ネイリストの事がもっとわかる質問回答集
ネイリストに関する質問回答集です。
必須資格もなく『未経験OK』の求人を出しているサロンも多いため、ネイリストは美容業界の中でも挑戦しやすい職業です。
とはいえ、いきなりお客様の施術はさせてもらえないので、サロンでの研修や勤務外での学習・練習などで技術を身につける必要があります。
サロンによっては独自の研修制度を設けていたり、運営しているスクールなどで練習できるところもあります。
なれます。高校生となると受け口は少ないですが、資格を有していればネイリストとしての業務を任せてもらえるサロンはゼロではありません。
ネイリスト検定やジェルネイル検定の受験条件は『義務教育修了』なので、在学中に土日や夜間を利用してスクールに通ったり、通信講座を利用する事で資格を取得することも可能です。
【関連記事】ネイル資格の種類
【関連記事】ネイルスクールの選び方
【関連記事】おすすめのネイル通信講座
一般的なのは早番、遅番などの交代シフト制で、正社員であれば1日8時間ほどというのが多いです。アルバイトであれば1日3時間~のような形態が多いです。
休みも美容業界の一般的な相場と同じで月6~8日というケースが多く占めます。
※サロンによって異なります。
一概にはいえませんが、次のような方が向いている傾向が強いです。
- とにかくネイルが好きな人
- 人と接することが好きな人
- 提案力のある人
- 自分の感覚を押し付けず、周りの声を受け入れられる人
『手先が器用』『話が上手』など、テクニカルな部分はあとから身につけることができます。
それよりも気質的に『ネイリストの業務に対して前向きに取り組める人』の方が、継続したり重宝されます。
求人要項を見ると、まだ若干ネイリスト検定を条件にあげているサロンの方が多いかな?という印象(以前はもっと差があったが、年々ジェルネイル検定を重要視するサロンの方が増えてきています)近々優劣は逆転するかもしれません。
とはいえ、どちらかであれば『ネイリスト検定』を取ることをオススメします。先の事を考えるのなら、なおさら。
ネイリスト検定を持っていると、ジェルネイル検定で一部内容を免除してもらえるのと、JNA認定講師資格の受験条件が『ネイリスト検定1級の取得』だからです。
ネイルサロン開業に必須資格や前提条件はないので、ネイリストとしての実務経験を積まずに独立することは可能です。
【関連記事】自宅ネイルサロンの必須資格は?
ただし、サロンワークの中にはネイル施術以外の要素も多くあります。サロンに勤めることで学べる要素は多くあります。
まとめ:ネイリストになるには?
ネイリストになるための一般的なルートは次の4つ。
- ネイルスクールに通う(王道)
- ネイル通信講座で学ぶ(時間がない人向け)
- 専門学校に通う(高校生向け)
- 未経験OKのサロンに勤める(フリーター向け)
ネイリストになるために必須資格はないものの、
- 就職先の選択肢を増やす
- しっかりと知識・技術の基盤を作る
- ネイリストのつながりを作る
- 将来にわたって安定感をもたらす
というメリットが大きいので、ネイリスト検定・ジェルネイル検定の資格を取得しておくのが一般的。
ネイリストは『コレが鉄板』というルートはないがゆえ、どのようにキャリアプランを形成していくかを考えているかどうかで、あとあと差がつきます。
なりたい姿を想像して、将来のビジョンから逆算したルート設定をすることで、後悔しない道を歩むことができます。
ネットだけでなく、リアルな声を聞いた方が参考になることが多いので、
- 知り合いにネイリストがいれば聞いてみたり
- いないのであれば、目指す姿に近いネイルサロンで実際に施術してもらいながら「ネイリストになりたいんだけど・・・」と相談してみたり
就職を考えるにしても、開業を目指すにしても、しっかりと頭と足を使って情報収集することをオススメします。
ネイルスクール選びは沼にはまりがち。
自分のビジョンに合わせた比較軸を設定することで、後悔のないスクール選びができます。
ネイルスクールの選び方/【都道府県別】おすすめのネイルスクール
【関連記事】仕事・子育てでスクールに通う時間が取れない、近くにネイルスクールがない、そんなときは通信講座を検討してみてはどうでしょうか。
eラーニングやスクーリングなど、オプションを利用できるサービスもあります。
【関連記事】ネイル資格の取得にかかる費用を学習方法別(ネイルスクール/通信講座/独学)に解説しました。
これから検討していきたい、という方は費用相場、目安を事前に把握しておきましょう。
【関連記事】最後まで読んでいただきありがとうございました。