Web上の住所にあたるドメイン(○○○.comなど)実は誰でも簡単に取得可能です。
ホームページのアドレスやメールアドレスとして利用可能なサロンだけの独自ドメイン。
この記事では小規模な個人サロンの運営に独自ドメインが必要かどうか判断基準とあわせて解説しています。
- 独自ドメインとは
- 独自ドメインのメリット・デメリット
- 個人サロンでの独自ドメインの考え方
サロン運営の参考になれば幸いです。
独自ドメインとは?
独自ドメインとは、世界に1つしかないオリジナルのドメインのことです。 法人・個人に関わらず、自分で好きな文字列を指定して取得することができます。 一度取得したら更新し続ける限り、自分専用のドメインとして会社のホームページやメールアドレス、個人のブログサイトなどに利用することができます。
独自ドメインとは、インターネットを利用しているといつも見かける「○○.com」や「○○.jp」などのこと。
独自ドメインは誰でも簡単に取得でき、サロンの名前のドメインを利用することも可能です。
例)サロン名が「NailCompass」の場合
→「nail-compass.com」など
ドメイン取得・維持にかかる費用は大変安く、種類にもよりますが一般的なものは年間1,000円くらいのコストで持つことができます。しかも、初年度は無料や半額という場合も少なくありません。
独自ドメインのメリット
ここから独自ドメインに関するメリット・デメリットについて説明していきます。
まずはメリットから。独自ドメインを利用するメリットは数えきれないくらいあります。
その中でもサロン運営に関連するものとしては次のようなメリットが考えられます。
- 覚えやすいURLでホームページをアピールできる
- ホームページがなくなる心配がない
- SEO(Google検索の上位表示)に有利
- ネット上の資産が蓄積される
- メールアドレスを作成できる
- 独自ドメインがあるだけで多くのサロンより凄い
簡単に解説していきます。
メリット①:覚えやすいURLでホームページをアピールできる
インターネット上の正門として用意しておくと、何かと便利なホームページ。
今は無料でもオシャレなホームページを作成できるサービスが多く、特別な知識・技術がなくても誰でも簡単にホームページを持つことができます。
このとき独自ドメインは必須ではなく、各サービスのドメインを利用してホームページのアドレスを持つことができます。
それぞれ○○や△△に好きな文字列を入れられる
- Ameba Ownd → ○○.amebaownd.com
- Wix → ○○.wixsite.com/△△
- jimdo → ○○.jimdofree.com など
上記のようなURLだとなかなか覚えにくい。アクセスしようにも打ち込むアドレスが長くなってしまいます。
ここでもし「サロン名.com」のような名前だと、だいぶ抵抗がなくなります。
ショップカードなどにURLを掲載する際も見た目がキレイに。
メリット②:ホームページがなくなる心配がない
上記でホームページを作成できるサービスとURL例について触れましたが、上記のURLでホームページを作った場合、サービスが終了してホームページ(URLアドレス)がなくなってしまうリスクがあります。
イメージとしては商業施設内のテナントのイメージ。
- 独自ドメイン:土地取得した路面店
- 利用サービスのアドレス:商業施設内のテナント
あくまでも施設内の一角を”利用させてもらっている”感覚。
- 商業施設がなくなると当然サロンもなくなる。
- 商業施設の都合で立ち退かざるを得ない状況になる場合もある。
過去に無料ブログなどで終了したサービスも多くあります。
その場合、一定期間の猶予は与えられるものの、これまで使っていたホームページアドレスはなくなります。最悪の場合、いきなりなくなってしまう可能性すらあります。
独自ドメインで運用している場合は、土地の所有権の放棄つまり独自ドメインの更新をやめない限りはなくなりません。前述のとおり、ドメインの維持費用も年間1,000円程度です。
メリット③:SEO(Google検索の上位表示)に有利
厳密には「どんどん有利になっていきやすい」というのが正解です。
ドメイン取得した当初は、自分のドメインよりもサービス配下のドメインの方が検索で上位表示されやすいですが、運用するほど独自ドメインの方が有利になっていきます。
特定の検索ワードを除いて、同じ検索結果に同じドメインのページを複数表示してくれないという事もあります。独自ドメインじゃないと致命的なダメージになるケースもあります。
自サロンと同じエリアの競合サロンがAmeba Owndのホームページを持っていた場合
「エリア名 ネイルサロン」で検索
→検索結果に競合のネイルサロンホームページしか表示されない
というケースもあり得る。
次に挙げる項目にも関連しますが、SEO(検索結果の優位性)を考えると独自ドメインの方が大きなメリットがあります。
メリット④:ネット上の資産が蓄積される
メリット③からの流れになりますが。
検索結果やページへのアクセス数を考えた場合、自分のホームページへのリンクの効果が非常に大きいです。(お客様がブログやSNSからリンクを貼ってくれたり、美容関係のサイトからのリンクなど)
独自ドメインじゃない場合、前述のサービス終了時などでアドレスがなくなってしまうケースがあります。また、他のサービスに乗り換える場合もURLが変わってしまいます。そうなると、これまで積み重ねてきたホームページへのインターネット上の評価はリセットです。
独自ドメインを取得せずにホームページを設けた場合、積み上げられる評価はすべて「借り物の評価」。自サロンの資産になりません。
メリット⑤:メールアドレスを作成できる
独自ドメインがあるとメールアドレスを作成可能。
「nail-compass.com」のドメインを持っていたら、「info@nail-compass.com」や「mail@nail-compass.com」など。
ホームページやショップカードなどに記載する場合、gmailやキャリアメールアドレスだと怪しかったり、野暮ったいイメージが出てしまいます。サロン名で取得したドメインのメールアドレスだと、一気に公式感が醸し出されます。
@前は好きな文字列で複数作成できるので、スタッフを雇った場合に個別割り当てしたり、キャンペーン用に新規アドレスを作ったり自由に運用可能。
メリット⑥:独自ドメインがあるだけで多くのサロンより凄い
いろいろと理屈っぽくメリットを語りましたが、体感的に一番大きく感じるのはコレ。
独自ドメインあると凄くね?ってこと。
店舗を構えたサロンですら、ドメインを持っていないところはゴロゴロあります。
そんななか「○○.com」でホームページを構えていると、それだけで凄いです。ありきたりな言葉ですが。オシャレなホームページだったら、尚のこと。
ドメイン取得は非常に簡単なので、この効果を狙わないのはもったいないです。
独自ドメインのデメリット
デメリットと呼ぶほどではないですが、独自ドメインには次のような注意が必要です。
- 軽微だがランニングコストがかかる
- 不慣れだと設定がわかりづらい
- 更新忘れで誰かのものになってしまう可能性がある
デメリット①:軽微だがランニングコストがかかる
独自ドメインにかかるのが保有コスト。種類によって価格は異なります。
日本企業の公式ドメインにあたる「co.jp」やプレミアムドメインと呼ばれる特別なものは価格が高いですが、一般的なものは年間1,000円程度。
取得の際に1年分の料金(上記)を前払いするケースがほとんどですが、期間限定のキャンペーンなどがあれば無料もしくは半額程度で取得できます。
デメリット②:不慣れだと設定がわかりづらい
ドメインの取得自体は非常に簡単で、Webの知識に乏しくても手こずることなくできます。
しかし、取得後にホームページへの紐づけなどを設定する際に多少難航する可能性があります。
とはいえ、各サービスのヘルプページや手順が整っているケースがほとんどなので、しっかり見れば理解できます。また、相当無名なサービスを利用しない限り、「○○(サービス名) 独自ドメイン 設定」とググれば、やさしく解説されたページが見つかります。
デメリット③:更新忘れで誰かのものになってしまう可能性がある
独自ドメインは取得してしまえばあまりやることはなく、ホームページへの設定も初期設定さえ完了すれば、ドメイン側の管理画面を見る機会はありません。
そこで気をつけないといけないのが「契約更新」の設定。ドメインの更新を忘れると失効してしまい、ホームページが表示されなくなります。もしも同じドメインを希望している人がいれば、他の誰かのものになってしまいます。
契約更新を忘れる自身がある(?)方は、自動更新の設定や複数年契約があるので活用しましょう。
ホームページを持ちたいのであれば独自ドメインは重要
もしもあなたがサロンのホームページを持ちたいと考えているのなら「独自ドメインをどうするか」というのをしっかりデザインしておくことは重要です。
WixやJimdoなどの無料プラン、Ameba Owndなどの無料サービスを利用してホームページを作成することはできますが、ドメインはサービス先のものになります。
前述のとおり、サービス先のドメインで積み上げる評価は「借り物の評価」であり、サロンの資産になりません。さらに、いつ無くなってしまうかわからないというリスクもはらんでいます。
プライベートサロンの場合「比較的気軽に動ける」という強みもありますが、反面「リソース(人・物・金)が限られる」という弱みもあります。
やってきたことが無駄になって手戻りが発生するのは効率が悪くなってしまうので、事前にどういうスタイルで運用していくか考えておきましょう。
最後まで読んでいただきありがとうございました。